松坂屋静岡店のハロウィンの帽子・その2

今回のハロウィン帽子は4個制作。「布」で2個、「帽体(ぼうたい)」といわれる素材で2個作ります。布の場合は服と同じ様に裁断縫製して形にしていきます、これは想像しやすいですね。帽体の方はあらかじめ山形になっている素材を調達してきて木型などの型にはめて、時にはハンドワークで成型して形を整えます。
写真は「ベル型」というつばの短い帽体(「キャペ型」というつばの広い帽体もあります)、ハロウィンらしい色を仕入れてきました。

冬の帽体はスチームで柔らかくして木型にはめて丁寧に型を整えます。
工場で大量に作る場合は金型(雌型と雄型)に挟み圧力と熱をかけてプシューッ!とプレスするのであっという間に出来上がりますが、私が作る場合はひとつひとつなのでやはりそれなりに時間がかかる、それはデメリット。逆にメリットは素材に相応しい加減が出来るということでしょうか。
冬の帽体は大別して羊毛(ウールフェルト)・うさぎの毛(ファーフェルト)の2種。それぞれの特徴に合わせて成型しないと風合いを損ねてしまいます。
効率は確かに悪い。しかし自分の手で目で刻々と素材が変化していく様子を感じながら確認しながら形づくっていく過程は、素材が人格をもったひとつのものに変化していく様子を見守っているようで飽きることがありません。

野村あずさ

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