AZU通信65号「自伝2」

ものつくりとして歳を重ねて思うこと。かつての作品は荒削りながらも「勢い」というエネルギーを持っていました。それはそれで元気で良かった。その頃の体力や「知らないが故の自信」がなくなってくると、今度は経験、知識、知恵、技術が備わってきて今のほうが確実に一定のものが作れるようにはなっています。そしてそれだけでなく、加えて大切なのは変わらぬ制作への情熱と新鮮な好奇心。それらを上手に操って、その年代に相応しい素敵な作品を生み出すことが出来る…のだろうと考えます。自身の過去の作品に縛られず、その時に持ちうる円熟した感性を最大限に表現していきたい。そうやって歳を重ねていけたら幸せです。

 

野村あずさ

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