マカロンクロシェのショー@国立新美術館

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2月3日に師匠・小林時代とその門下生の帽子を紹介する帽子のトークショーがありました。今回は途中で私のマカロンクロシェと新作の帽子を2点を私自身で紹介するコーナーを用意していただきました。催事とは異なる「帽子を見せる場」でモデルを使ってのマカロンクロシェの紹介はなかなか良い経験になりました。様々な形に変化するこの帽子の特徴をショーのスタイルでお客さまに実際に見ていただいたこと、そして今回のために用意したテキストは今後の展開に役立ていけるはずです。以下はその時の私のトークの書き起こしです。

みなさん、こんにちは。小林先生のもとで20年近く帽子を勉強している 野村あずさ です。師匠の椅子はなかなか奪えないので、今日はマイクを奪って私の帽子を2点ご紹介致します。いろんな帽子を作っておりますがこれからご覧いただくものは私の帽子の中でも特にシンプルなものです。いままで華やかな帽子を見てきた皆様はもしかすると「あれ?」と思われるかもしれません。しかしシンプルながらも仕掛け満載ですので、どうぞそのあたりを楽しんで下さると嬉しく思います。

ひとつ目の帽子、(つばを伸ばしたマカロンクロシェを掲げて)実は私が手にもっているこの帽子と同じ形です。ところがこのままだとつばが邪魔になって前が見えませんから、まずはつばを折り曲げてモデルさんのような形にします。ベレーとクロシェのあいのこのように被る帽子の特徴はつば、このつばがとてもユニークな動きをします。全部をぐっと下げると深くなってクロシェのようになります。日除けにもなりますし、耳まで隠れるので冬は暖かく被れます。また後ろを上げて前をぐいっと出すとバイザー風にもなります。
このように被った人がアレンジできてその人なりのセンスで完成させる、世界でひとつだけの帽子です。
この帽子の一番得意な形は、先ほどベレーと申し上げましたが、片方を下げてベレー風の被り方です。とても雰囲気が出ますので、この帽子をお求めのお客さまの多くはこの被り方を楽しんで下さっています。そしてこのようなタウン用のみならず、コスチューム風にもなるんです。つばをこうやって上にあげるとパイレーツ風、目立ちますね!
シンプルはそれ以上それ以下にならないような感じがするかもしれませんが、実はとても豊かな展開が出来るデザインです。いま私が被っている帽子も同じデザイン、色や生地を変えるだけで全く違う印象になるのも面白いところです。

ふたつ目は一見 出来の悪い工作のような帽子ですが、なんとこれはモデルの持っている一枚の円形の布から出来ています。スナップをパチパチ留めるだけで帽子が出来上がる仕掛けです。百貨店などの催事の際にお客さまから「たためる帽子はないか、脱ぐとかさ張って邪魔、帽子は収納に困る」といろんな要望を伺うのものですから、どうにかならないものかと常日頃考えておりました。この帽子はそれらのご意見に対する今現在の私なりの解答と提案となっています。
ご覧のようにシルエットの美しさというよりは、平面が立体になるプロセスを面白がってもらうような帽子でしょう。非常に抽象的な概念のようですが、しかし今日ご紹介したふたつの帽子の考え方のベースには、折り紙や風呂敷、着物といった極めて日本的な「折り畳む」知恵があるように思えてなりません。
これからも師匠のもとで様々な帽子の可能性を探ってまいります。それではマイクを小林先生に戻しましょう。
みなさま、どうもありがとうございました。

cheera

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