帽子デザイナー・小林時代

img_0816本日スタートのマルシェ・ド・シャポー 第23回東京展に、帽子の師匠・小林時代(ときよ)が見に来て下さいました。
師匠のアトリエに通い始めてたぶん20年近く、途中2度の出産育児に加えて最近は(有難いことに)催事も入るようになり、勉強に伺えない期間の方が長いという幽霊弟子(つまり私のこと)ですが、こうやって何かと気にかけていただき有難い限り。そして師匠が私の帽子を見ている間の緊張と言ったら!!!冷や汗をかきました。
私が帽子を作るときは、お買い上げになるお客さまのことを考えるのはもちろんですが、帽子の仲間やバイヤーなどのプロの目を実は非常に気にします。そしてその頂点にいるのが師匠かもしれません。実際に見るか見ないかは別として、「もし」師匠が見ても恥ずかしくないものを作っていれば間違いない。そんな気持ちで制作しています。そして展示の帽子は合格点をもらいました、ほっ。一安心。

どうして小林のアトリエに通うようになったのかはプロフィールに書いてあるのでここでは割愛します。しかしここまで長きにわたってアトリエに通うようになるとは思いもしませんでした。小林師匠の帽子に対しての造詣の深さと愛情、そして超人的な健康と精神力。私達まわりの者に対する思いやり。小林師匠に対する尊敬と師匠からまだまだたくさん教えてもらいたい、ただただその気持ちに他なりません。

88歳にして今だ現役。
そして作る帽子は時に繊細で、時にカジュアルで、想像及ばないほどの大胆さを見せることもあり。
師匠がいなければ私の帽子はかなり自分勝手なものになっていたことでしょう。素人がここまでくることができたのは師匠がいたからこそ。
そして帽子のことだけでなく仕事に対しての姿勢、果ては人生の苦楽の乗り越え方までをスマートに教えてくれる師匠が今も健在でいることを、私は本当に嬉しく思います。

島根出身の師匠、2年前の2014年地元紙に掲載された記事をここでご紹介します。あまりメディアに出ない人なので貴重な記事かもしれません。
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(2016年11月3日 日本橋馬喰町ファッションフェイスビル エクレティコショールームにて)

野村あずさ

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