帽体ジャブジャブ

少し暖かさが感じられるようにり、寒がりの私もベランダで作業ができるようになりました。
今日の作業は、草帽体をじゃぶんと「帽子の糊」に漬け込む下処理。木型に入れる前のこの下処理は師匠独特の方法。全体に軽く糊付けして乾かし、そこから通常の型入れをすると手際良く仕事が進み型崩れしにくい帽子になる…と教わりました。
「糊」は例えれば液体プラスチックとでも言えるでしょうか、加えて揮発性溶剤で薄めてあるので匂いは言わずもがな。短い時間で終わる作業とはいえ室内での作業はとてもとても…というわけで、ベランダで気兼ねなく、盛大に匂いを撒き散らして糊入れを済ませました。

在庫を出すと黒い帽体がやたら多く、いつの間にこんなに溜め込んでいたのかな。
最近はマカロンクロシェを如何に展開するかに腐心しており、そこにやりがいも感じてはいました。が、立体としての帽子を、制作過程でも完成しても最大限に堪能できる帽体はやはり魅力的な素材。改めてそう感じました。
機能をお求めされるお客さまが多い昨今ではありますが、帽子の造形美をお客さまに提案するのも帽子屋の仕事。
久しぶりに振り切った仕事をしてみよう!

2020年3月17日(火)〜23日(月)
「野村あずさ 春の帽子コレクション」
そごう横浜店 地下1階 婦人帽子売場内イベントコーナー

野村あずさ

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