ブルトン風クロシェ「猫のお散歩」

私の定番のひとつのブルトン風クロシェ。シンプルなシルエットで、特徴は長めの前つば。これを下ろすと小振りながら十分な日除けになり、上に折り返すと顔がぱっと明るくなる使い易い帽子です。

帽子で「ブルトン」というと、特に日本では前つばが上がり後ろつばが下がったものを指すことが多いようです。(「クロシェ(クロッシェ cloche)」は釣鐘というフランス語からきた帽子の形)
「ブルトン」、もともとはフランスのブルターニュ地方の農民が被っていた帽子の形からきているとのこと。ということで、そのもともとの形に興味津々。検索して調べてみたのですが残念ながら「これ!」というものに辿り着けませんでした。この地方は民族衣装の宝庫。美しい衣装や帽子の数々はふんだんに見ることができて非常に楽しかったのですが、民衆の日常的な服装というものはあまり撮影対象にはならないのかもしれません。

ブルターニュはフランス北西部に位置しており、北はイギリス海峡。ブルターニュ(Bretagne)の語源はブリテン島(Britain)つまり英国に由来しています。ケルト民族を祖先として独自の文化を持ち続けるブルターニュ。どんな帽子が由来なのか、想像は膨らむばかり。

余談はこのくらいにしておいて、定番ブルトン風クロシェ。今のところはベーシックな色合いでご提案差し上げていますが、ちょっとここらで遊び心を。
猫のチャームをつば裏にも仕込みました。お母さん猫が外にいても子猫はまだお留守番、といった風でしょうか。しかしこの子猫も前つばを折り返すと大喜びで遊びに出掛けられます。気持ちの良い初夏ですもの、子猫も外に出たいですよね。

実はブルターニュの観光地、サン・マロ(Saint Malo)に「踊る猫通り(Rue du Chat Qui Danse)」という通りが実在します。ブルターニュの「踊る猫」に思いを馳せて、ブルトン風クロシェ「猫のお散歩」をお届けいたします。

2018年5月16日(水)〜22日(火)
「初夏の帽子コレクション」
小田急新宿店 3階  婦人服飾雑貨売場「ザッカマルシェ」
帽子作家仲間のmamecoさんとの可愛いポップアップです
mamecoさんと私が、毎日交替で売場におります

野村あずさ

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