東急渋谷本店でのイベントが終わりました

東急渋谷本店でのイベントが終わりました。
最初のお客さまはBunkamura ザ・ミュージアムに行かれる3人連れのご婦人方。その中のお一人が「前も出てましたよね?」と声をかけて下さいました。その時は気になりながらもお求めはされず、しかしお渡ししたマカロンクロシェのチラシをしばらく冷蔵庫に貼って(!!!)下さっていたとのこと。今日は知らずに通りかかり、特徴のある帽子なのですぐにわかりましたと。まずは美術館へ行ってきますとこの場を去られ、果たしてしばらくしたらお戻りになりグレーのマカロンクロシェを、MとLをお試しになりLサイズにお決めになりました。

無名の帽子作家です。全てをひとりで手がけるのでたくさんの催事はこなせません。その数少ないお客さまとの接点で、如何に印象強く覚えていただくか?私自身が店頭に立つのもそのひとつですが、もうひとつが「マカロンクロシェ」をしつこく見せるということ。
細かい反省改善点はあるものの、上記のようなお客さまが少なくないことを思うと作戦は今のところ「吉」と出ているのではないでしょうか。

もうひとつ。マカロンクロシェ(とマドレーヌベレー)はサイズ展開をしています。
ご自身の頭のサイズをご存知ない方は意外と多く、お声をかけてご希望であれば採寸差し上げます。そして実際に被ることになりますが、実寸で被るとぴったり「過ぎる」という感想の方はもうひとつ大きいサイズをお試しいただきます。そこから先はお好みになります。ぴったりが良い方もいらっしゃればゆったりしたひとつ大きいサイズを好まれる方も。そして被り比べながら姿見をご覧になると気付かれることがもうひとつ。特に身長がある方はひとつ大きい帽子の方が身体とのプロポーションの関係が良い、そういうこともございます。
帽子のサイズは大きくなると頭まわりだけでなく全体も少しずつ大きくなります。これも加減の問題ではありますが、帽子がちょこんとのっかっているような感じですと、服でいう「つんつるてん」のイメージになりがち(いまでもこんな言葉を使うのかしら?)。もし機会があれば同じデザインの大きさ違いをお試しになって下さい。ずいぶんご自身の見え方が変わるものです。

サイズ展開をしていればお客さまにぴったりのサイズを提案することが出来ます。言い方を変えれば、お客さまの頭のサイズのみならず全体のプロポーションに相応しいサイズを提案することが出来る。
個人作家でサイズまで手を広げると大変なのは承知の上、全商品全色はさすがに無理。しかしマカロンクロシェとマドレーヌベレーのベーシックなものであればなんとか可能な範囲かと。
今年1年かけて私が掴んだ「私ならではの展開」の方法です。

東急渋谷本店で今年のイベントも全て終了致しました。
マカロンクロシェはベーシックラインは順調に、そして1年かけてイタリア製ジャカードのものも動きました。マカロンクロシェはちょっと変わったクセのある帽子ですので、初めてお求めになる方に相談されると「まずはベーシックなお色にして、形に慣れていただくのがよろしいかと」とお話します。大体のお客さまはここで納得されますが、中にはこの生地感に惹かれて迷わずお求めになる方もいらっしゃいました。この美しい生地に一目惚れした私の気持ちに共感して下さったようで、本当に嬉しいことでした。

また今年の試みとしてトップもアレンジ出来るトップハット風のマカロンクロシェも意外に好評。
来年のマカロンクロシェはベーシック(サイズ展開有)、ラグジュアリー、トップハット風の3本で広げていこうと思っております。

ビジネス用語でいえばバリューチェーンの全てをひとりでしていることになります。それが弱味になることもあるでしょう。しかし弱味と強味は表裏一体。現場で得たものをフットワーク軽く制作に落とし込んで、お客さまに喜んでいただけるような提案をしてまいります。
店頭でお会いしました皆さま、お求め下さったお客さま、1年間どうもありがとうございました。

野村あずさ

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