三越札幌店「野村あずさ 夏の帽子コレクション」終了いたしました
札幌三越が終わりました。
お買い上げ下さったお客さまはみなさまゆっくりと時間をかけて、たくさん試着して下さいました。何しろ椅子が用意してありますので最初は荷物を置いて試着、そのうちに椅子に腰を降ろして寛ぎ始める方も。
またお買い上げに至らなかったお客さまも興味をもってあれこれと帽子や私とのお話を楽しまれたように思います。
「東京はどちら?娘が練馬に住んでいるのよ」というお客さま。なんと光が丘、春先には訪ねていらっしゃったとか。こちらは息子達が光が丘の保育園に通っていたものですから札幌で光が丘の話で盛り上がりました。今度光が丘に来られた際にはこのお買い上げになった帽子を被っていて下さいね、見つけたら絶対お声をかけますから!と伝えると「では今度は光が丘でお会いしましょうね!」
通りかかって興味を示されたお客さま、ピンクや黄色の上品な花柄ブラウスにコーラルオレンジのストールを巻いてとても華やか。しかしあいにく閉店時間。「また来ますね」「実は明日が最終日です」「まぁ、来れるかしら」
果たして翌日、帽子を選ぶためのコーディネートで再来店下さいました。「わざわざ来ましたよ」と笑いながら丁寧に時間をかけて柔らかい風合いの黄色の帽子をお選び下さいました。
長身の女性がエスカレーターを下りてきて帽子に気が付いて突進してまいりました。帽子を試着して鏡を見るその立ち振る舞いがただ者ではない。失礼ながらうかがうと、札幌でも指折りのプロのモデルでブラッシュアップコーディネーターもされているEさま。私より年上ですがなんとカッコいいことか。
帽子全般を気に入って下さりあれこれ試着しながら、商品を「見せる」ということ、モデルのこと、美しくあるには…などなどのお話を。その間に他のお客さまがいらっしゃると自らモデルを買って出て下さり「この帽子はこんな感じ、こっちだとこうなるわよ」と見事なポージング。参考になったような、あまりにレベルが高過ぎてならないような。
最後は椅子に座ってゆっくりと、結局1時間半、閉店までお話いたしました。
お客さまの興味を惹いた一番の帽子は、ディスプレイとして持っていったファッションショーの帽子。まぁ!素敵ね!と近寄っていらして帽子を見ながらショーの帽子をきっかけに話は始まるのはもちろん、中には「被ってみていいかしら!」と実際に頭に載せる方が一人二人ではありませんでした。なんと積極的なこと。そして青い帽子より赤い帽子の方が断然人気だったのが面白い。
ショーの帽子は恐ろしいほどかさ張るので荷物を送る時に一瞬迷ったのですが(送料が…)、頑張って持っていって良かった。なかなか実際に見られるようなものではない、こんな帽子は初めて見た…たくさんの方が喜んで下さいました。
そのショーの帽子をきっかけに舞台の帽子のオファーが。その方が2回目にいらした際にはテキストとラフスケッチでかなり具体的なイメージをお伝え下さりました。これから話を詰めてまいります。わくわくします。
「おひとりおひとりたっぷりお時間をかけますね」と社員さん。別に引き止めているわけではないのですが、なんだか話が弾んで長くなる。気に入ってお求め下さったお客さまはもちろん、たとえお買い上げに至らずとも偶然ここを通りかかって私と話をして楽しんで下さったのであればなんと光栄なことか。
4階婦人服売場での帽子イベントは認知されるまでは結構大変、というのが正直なところ。それでも私の世界観(というのも仰々しいのですが)に共感して下さるお客さまとの出会いを励みにしていきたいと思っております。
これで春夏の催事が終了致しました。
お会いしたひとりひとりのお客さまへ、どうもありがとうございました。