ハンドワークの帽子
暮らし自体はシェーカーや無印良品を目指しているのですが帽子に関してはデコラティヴなのも大大大好きで、足して足して飾りどっさり!ちょっと前もそんな帽子を作ったばかり。が、これが出来上がった時点でなんとなく自分の中でしっくりこない「しこり」みたいなものが残りました。もやもやと「これでいいのかな」感が拭いきれずに考えることしばし。
新しく作るにあたって考えました。前回の惰性で新作は作りたくない。
「足して」華やかは当たり前です、それなら「引いて」華やかにならないものか?
そう考えると飾りは極力シンプルに、逆に帽体自体に工夫が必用になる訳で、そんな気持ちで作った帽体がこれです。
木型にはめつつハンドワークで形作る、素材の特性を生かした技法でオリジナリティを出しました。仕上がった形をイメージして、スチームで柔らかくした帽体が固くなる前までの一発勝負の作業です。もたもたしていると形がぎこちなくなりますから手早く進めるのがポイントでしょうか。自分の手の中で素材が自由に作られていくこの感覚は新鮮で、しかもめっぽう面白い。作れば作るほど進化形が出来そうな帽子です。