スナップボタンハットの制作

催事の接客の合間は帽子にブラシをかけたり少し展示を変えてみたり、棚や鏡を拭いたりしています。そして動きながら時々全く違うことを考えていたりすることもあって、ある時 百貨店にたくさん置いてあるチラシを見ながら”チラシで作るミニゴミ箱”というのでしょうか…そんなことを想像し始めて「折って」箱になるなら帽子にならないかな…と、ふと思いました。いや、なるだろう。折り紙みたいに一枚の布が帽子にならないわけがない。どこにヒントが転がっているかわからないものですね。くだらないことを考えたものだと我ながら呆れつつ、思いついたら試してみたいのも私の性格。早速紙を折って切って貼って。うん、なんとかなるかもしれない。

今回の帽子のウリは被ったときの美しさとか被り心地よりは「平面⇄立体」というプロセスのみ。そこを強調するためには広げた時に正円になったほうが「一枚の布」感が出て、よりインパクトが強くなるはず。そうなると数字です。コンパスと定規と分度器を駆使し、綺麗に整えて紙のパターンを完成させました。

素材はフェルト生地を使います。制作上 表地裏地の縫製では難しい。これも「平面⇄立体」を優先させた結果。実物大のパターンに沿って裁断して縫製ならぬスナップボタンを延々と付け続けました。
完成は如何に?

野村あずさ

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